2012年 09月 06日
唐松岳登山 |
8月の終わりの週、久しぶりに北アルプス唐松岳に行きました。40年ほど前に兄と二人で登ったのだが、ほとんど記憶はありません。今回は次男に付合わせて A .M3:10分東京の自宅を出て翌々日 A .M0:20分帰宅で八方尾根〜唐松山頂小屋泊まり〜白岳〜五竜山荘〜遠見尾根〜神城〜自宅を約45時間かかった行程でしたが、小屋の出発が遅かった事、遠見尾根のゴンドラの最終時間の都合、体力不足も重なり残念ながら時間不足となり五竜山頂を諦めることになりました。
次男とは以前に常念岳と西穂高岳に登り二回とも山小屋に泊まった翌朝は雨で、そのまま下山を余儀なくされましたが、北アルプスの山頂からのパノラマをようやく見せる事ができました。しかしまあ懲りもせずによく三回も付合ってくれたものです。
空
山頂から見る雲海の向こうの朝焼けと日の出は信じられないほど真っ赤で、昼間見た雲の切れ間の空はそのままが宇宙を覗いているのだという事になんの疑問を持たせないほど高く澄んで青い。まるで自分が宇宙の中を漂っている様にさえ思えてくる。いまさらの様に自然の雄大さを感じさせられた空でした。
バタバタと都会で生活している自分。時を同じくして故郷の方の山の上ではこのような現象が毎日繰り返されているという事に改めて気ずかされ、感動するとともに忘れかけていた自分を反省する様な思いも湧いてきました。今こうして生活の場に戻って思い返すと、まさに異次元で体験した事のように感じられる景色でした。
御花畑、唐松岳山頂
高校時代、夏休みに二年間営林署の許可を得て北アルプスの御花畑の近くにテントを張って一週間ほど高山植物の分布調べと名札立てをしていた事を思い出しました。あの頃より御花畑はキレイで、花をいじめる人も無く、狭い縦走路に行く手を遮るように咲いている花さえ触る事が無いようにして通っているようで、道すがら見た花はスリ傷も無く咲いていたことには驚きます。女王と言われているコマクサでも、以前より北アルプスの山に行けば広く群落を作って咲いているのが多く見られるように成ったと思います。
出会った人たち
登山をする人種が変わったようです。でかいザックに40キロ背負ってすれ違うと汗のにおいがする山岳部、ワンゲルと言うような人種はスッカリ減って、6割ほどがおばさん半分以上の中高年、3割ほどがカラフルなキャピキャピの山ガール、残りが前出の人種。もっとも行く山にもよるのでしょうが、、、。
そんな風ですが、雑魚寝の山小屋ではイビキもすさまじく、早く眠ってしまわないと布団を持って廊下へ非難するか布団部屋に潜り込むでもしないと寝てなんかいられません。登山できついのは坂道や岩場だけではありません。今回はオヤジ23人と私の倅が一部屋で、倅も負けていないはずだから敵は23人で想像を絶する爆音になると覚悟をしていましたが、幸いにも全く人のイビキを聞いた覚えも無く朝を迎えました。
倅が寝た隣に普通の人とは違ったオーラを放っている人がいて、食堂で30分ほど雑談をさせてもらいながら酒を勧めましたが、これからが登ってきた目的の本番ですからと断られました。星明かりの山岳の景色と星座を撮影に来たのだと言う。私が眠ったいつの間にか出かけたらしく朝になり帰ってきて、まあまあの成果を得たようです。その時に名刺を頂き後で判ったのですが、物理、天文学者で写真もやると言う(本人はどっちも食えないから先生をやっていると言っていたが)大西浩次さんという有名な博士だった。オーストラリアへ行ってハヤブサの帰還の写真を撮り名刺にしてあり、私が撮りましたといって頂きました。金環日食の時に専用のグラスでないとダメでなんで子供の頃のようなロウソクのススでダメなんだ、と不平を言っていた私ですが、危険と言う報道のネタ元になった先生でもあったらしい。天体ショーの話しが出た時その話しを持ち出さなくて良かったような、聞いても見たかったような、、、。また会えたらいいな、と思わせる人でした。
若い頃から時々山小屋に泊まってますが、山小屋での人との出会いは私の登山での大きな楽しみにもなっています。特に単独できている人の中には大変魅力のある人がいるように思います。
今回も普段では会う事も無いだろう人と、良い出会いをさせて頂いたように思います。
八方池の景色 大自然に抱かれると誰も皆、心は解き放されて行くようです。
次男とは以前に常念岳と西穂高岳に登り二回とも山小屋に泊まった翌朝は雨で、そのまま下山を余儀なくされましたが、北アルプスの山頂からのパノラマをようやく見せる事ができました。しかしまあ懲りもせずによく三回も付合ってくれたものです。
空
山頂から見る雲海の向こうの朝焼けと日の出は信じられないほど真っ赤で、昼間見た雲の切れ間の空はそのままが宇宙を覗いているのだという事になんの疑問を持たせないほど高く澄んで青い。まるで自分が宇宙の中を漂っている様にさえ思えてくる。いまさらの様に自然の雄大さを感じさせられた空でした。
バタバタと都会で生活している自分。時を同じくして故郷の方の山の上ではこのような現象が毎日繰り返されているという事に改めて気ずかされ、感動するとともに忘れかけていた自分を反省する様な思いも湧いてきました。今こうして生活の場に戻って思い返すと、まさに異次元で体験した事のように感じられる景色でした。
御花畑、唐松岳山頂
高校時代、夏休みに二年間営林署の許可を得て北アルプスの御花畑の近くにテントを張って一週間ほど高山植物の分布調べと名札立てをしていた事を思い出しました。あの頃より御花畑はキレイで、花をいじめる人も無く、狭い縦走路に行く手を遮るように咲いている花さえ触る事が無いようにして通っているようで、道すがら見た花はスリ傷も無く咲いていたことには驚きます。女王と言われているコマクサでも、以前より北アルプスの山に行けば広く群落を作って咲いているのが多く見られるように成ったと思います。
出会った人たち
登山をする人種が変わったようです。でかいザックに40キロ背負ってすれ違うと汗のにおいがする山岳部、ワンゲルと言うような人種はスッカリ減って、6割ほどがおばさん半分以上の中高年、3割ほどがカラフルなキャピキャピの山ガール、残りが前出の人種。もっとも行く山にもよるのでしょうが、、、。
そんな風ですが、雑魚寝の山小屋ではイビキもすさまじく、早く眠ってしまわないと布団を持って廊下へ非難するか布団部屋に潜り込むでもしないと寝てなんかいられません。登山できついのは坂道や岩場だけではありません。今回はオヤジ23人と私の倅が一部屋で、倅も負けていないはずだから敵は23人で想像を絶する爆音になると覚悟をしていましたが、幸いにも全く人のイビキを聞いた覚えも無く朝を迎えました。
倅が寝た隣に普通の人とは違ったオーラを放っている人がいて、食堂で30分ほど雑談をさせてもらいながら酒を勧めましたが、これからが登ってきた目的の本番ですからと断られました。星明かりの山岳の景色と星座を撮影に来たのだと言う。私が眠ったいつの間にか出かけたらしく朝になり帰ってきて、まあまあの成果を得たようです。その時に名刺を頂き後で判ったのですが、物理、天文学者で写真もやると言う(本人はどっちも食えないから先生をやっていると言っていたが)大西浩次さんという有名な博士だった。オーストラリアへ行ってハヤブサの帰還の写真を撮り名刺にしてあり、私が撮りましたといって頂きました。金環日食の時に専用のグラスでないとダメでなんで子供の頃のようなロウソクのススでダメなんだ、と不平を言っていた私ですが、危険と言う報道のネタ元になった先生でもあったらしい。天体ショーの話しが出た時その話しを持ち出さなくて良かったような、聞いても見たかったような、、、。また会えたらいいな、と思わせる人でした。
若い頃から時々山小屋に泊まってますが、山小屋での人との出会いは私の登山での大きな楽しみにもなっています。特に単独できている人の中には大変魅力のある人がいるように思います。
今回も普段では会う事も無いだろう人と、良い出会いをさせて頂いたように思います。
八方池の景色 大自然に抱かれると誰も皆、心は解き放されて行くようです。
by kikakunosegare
| 2012-09-06 19:18